お姉ちゃんより、私を選んでくれますか?
目次
あらすじ
こんなに素直な女の子に慕われて、まさか1ミリも嬉しくないんですかっ!?
双原灯火。幼馴染の妹で、同じ高校に入学してきた後輩でもある。自称・あざとい小悪魔系。自称・温もり大好きスキンシップガチ勢。そして「自称・先輩を慕う美少女」だそうだ。そんな小悪魔系(?)美少女後輩は、今日も早朝からわざわざ僕を迎えに来ている。ポイント稼ぎに余念がないな。
「せんぱい! 手! 手繋ぎましょう! 温もりくださーい!」
けれども僕は、僕だけは知っている。灯火が本当は照れ屋な子犬系で、手が触れるだけで赤面し、僕をからかいながらも内心テンパっていることを。小悪魔キャラは演技でしかなく、僕に近づく口実でしかないことも。そして――今はまだ、僕を好きではないことも。
作品
タイトル | 今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。 |
発売日 | 2020年1月25日 |
おすすめ度 | ★★★★★ |
レーベル | MF文庫J |
ページ数 | 295 |
感想
第一章 『星の涙が降り注ぐ街』
可愛い小悪魔後輩とイチャイチャするだけの話かと思ったけど、結構ファンタジーな話っぽいですかね。
伊織の噂話や灯火と出会いが最悪なことなど言いたいことがありますが、灯火の迫られると急にテンパるところ…可愛いです。
第二章 『後輩のいる日常』
なんちゃって小悪魔ちゃん。可愛い。
何故か七夕の次の日に2人が仲良く(灯火が一方的に)なったかと思ったら、出会った次の日だったのね。勘違い勘違い。
キャラがコロコロ変わる灯火と内心では色々思っている伊織とのやりとりは見ていて和みますな。
カラオケでの一件はギャップってやつですね。たしかにあれをやられると面白すぎるかもしれません。もう時間いっぱい笑ってられますよ。
無自覚でボディタッチをして、気づいて紅くなっていく灯火は伊織のことが好きなんですかね。
第三章 『取り返しのつかない過去』
これはあれですか、世にも奇妙な物語ですか?って感じでした。会話からなんとなく察していましたけど、それなら伊織が氷点下なんて言われる理由は納得でした。1番近しい人が亡くなったのに平然と、そんなことはないかのように過ごしていたのだから。
にしてもキャラの特徴が分からないですね。下手したら遠野くらいじゃないですか外見の特徴を書いてたの。久高と与那城が2人でいる時に、どっちがどっちか分からなかった。
まぁ状況的に察しはついてるんですけど。
さぁ星に願った者たちにこの先何が起こるのか。
第四章 『双原灯火』
これは何とかなるのか。願った願いがキャンセルできるのであれば、伊織もすべきでは?って思いましたね。いやまぁ、いじめは他の方法でというか月日が経ってるんだからもう大丈夫じゃね?って思えてきて。
母親が寛大か、それともそれが普通なのかは亡くなった人の家族にしか分からないですね。1番親しかった人が線香の一つもあげてこなくて、突然来たらと思うとその時の心境やいかにです。
徐々に広まっていく灯火から流希への認識の変換を止めることが出来るのか。
第五章 『逆さ流れ星の丘』
1番大切なもの変わっていく。そういえば灯火の願いの代償は自分自身でしたが、これは1番大事であったかもですけど、結果論としてそれしかなかったんじゃないかなと思います。
星が精神しか弄れないように、死んだ人間が生き返らないように願った願いはそうすることしかできなかったんだ、と思います。
自分のせいで失いたくない大切なものを失う人に助けを求めるべく、自己犠牲を貫いた伊織。徹頭徹尾らしい人間でした。
灯火のキャラも小悪魔と言いながら分かりやすくデレてくれていて、さほどブレなかったです。
与那城には星の願いのことを伝えてなかったのと、久高のキャラ自体のせいであんなに嫌われてたんですね。のほほんとしてそうですよね久高。
真面目な与那城に好感度が上がりました。
まとめ
タイトルの「今はまだ幼馴染の妹」納得です。ラストは違う解釈にとれるかもしれませんね。
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